2月1日はいよいよパナマ運河に入る日です。 前日には太いロープ5本とタイヤフェンダー6個が配られました。マリーナでの支払を済ませ、2時過ぎに出港。 小型船の待機海面に3時前に到着。パナマ運河会社が派遣するアドバイザー(運河通行の為のアドバイスを与える仕事。 責任は取らない)を待ちます。
4時に来るはずのアドバイザーが来ない。 5時前にボートがやってきて、 横抱きをする事になっているオーストラリアのSprit of Alcidasにアドバイザーが乗り移りました。 次にこちらに来ると思いきや、 そのままボートは帰ってしまいました。Alcidasはアンカーを上げてロック入口に向かいますが、 Uminekoにはまだアドバイザーが来ません。 いらいらと待つ事30分。再び同じボートがやってきて、 今度はUmineko担当のアドバイザーが乗り込みました。
同じ待機海面で待っていたアメリカのNorth StarのアドバイザーがAlcidasのアドバイザーと入れ違 ったようです。Alcidasはもうはるか先に進んだので、North Starと組む事になりました。急ぐ事もなく、通過が始まるとゆっくり食事がとれないので、 晩御飯を先に食べようと余裕です。
食事を終えて待機海面を午後6時20分に出発。 オリジナルスケジュールに対して約2時間の遅れです。Gatun Lockの入口に差し掛かる頃はすっかり日も落ち、真っ暗闇。 その中でサイズも違い、事前打ち合わせをやっていないNorth Starとの横抱き(ラフティングと言います) 作業をどたばたとやり終わったのが午後7時20分。 Uminekoは右側。
ロックの箱の中には本船1隻と抱き合った2艇の組が2組入る事に なっていました。
ゆっくり前進しながら、まず右側に寄ります。 岸壁側から細いロープの先にテニスボール大の重り( モンキーフィストと呼びます)をつけたものが投げ込まれます。1投目、失敗。2投目、 3投目成功。
今度は左側に船を寄せると、 左側から同じ細いロープが2本投げ込まれます。
船は前進を続け、岸壁側の係員もそれに合わせて岸壁を歩き、 船はロックの箱に入り、停止します。午後7時42分。
両側合わせて4本の細いロープに事前に各船に配られた太いロープ を結ぶと、岸壁の係員はそれを引き寄せて岸壁側に固定。 次は4本のロープを船側で引いてたるみを取ります。 それが終わると水門が閉まり始めます。
エリー運河では2枚の水門が合う時にごーーーんと腹に響く音がし ましたが、ここの水門は全く静かにしまります。
水門が閉まると注水が始まり、水面が波立ち、
約15分で9m上昇。号令に合わせて四隅のロープを緩めると、
3回繰り返して、合計27m上昇。 前の水門の先は大きな淡水のGatun湖です。 真っ暗闇の中をアドバイザーの指示で進むと、先行したAlcidasがいました。 その横に大きなムアリングブイがありました。そのブイに舫い、 アドバイザーは帰って運河通行初日の終わり。疲れました。
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