2014年1月31日金曜日

1月31日、パナマ運河に明日2月1日に入ります。



今日1月31日はロックの下見という事で北側のGatun Lockにあるビジターセンターに行ってきました。丁度、本船が通過する所を見学できました。船の両舷とロックの壁の隙間は1m以下の感じで、本当にギリギリ。
 
Uminekoは現地時間2月1日の午後6時から7時(日本時間2月2日午前8時から9時)の間にこのGatun Lockに入り、3段上がってGatun Lakeに入るのが8時前後になる見込みです。Uminekoの横にオーストラリアの青い船体のSprit of Alcidas、とひよっとするともう1隻が横抱きになりロックに入ります。
 
南側、太平洋に出る側はMiraflores Lockと呼ばれるロックがあり、ここには現地時間2日の午前10時(日本時間午後12時)前後に入る予定です。
 
両ロック共にWeb カメラが設置してあり30秒毎に画像が更新されています。サイトは下記です。
 
 
お時間のある方は覗いてみて下さい。Uminekoの通過が見えるかもしれません。





2014年1月27日月曜日

1月27日、パナマ運河北側入口に到着

1月26日、午前7時30分にサンブラス諸島に別れを告げ、西に帆走。いい風と追い潮に恵まれ55海里を走り、夕方にPueruto Belloという深い入り江にアンカーを投入。風が弱かったので、前部のトランポリンにテントを立てて一晩寝てみました。柔らかな風と波が岸に打ち寄せる音が心地よく、病みつきになりそうです。

27日は21海里走ればパナマ運河北側入口に着くのでゆっくり10時に出発。運河近くになると貨物船が沢山停泊しています。防波堤の内外に30席位泊まっています。
 
パナマ運河を通るヨットは西側にあるシェルターベイマリーナに入る事になります。マリーナの入り口でVHFにて先回お世話になったWorld ARC添乗員のポールさんを呼び出します。懐かしい声が聞こえてきて、Uminekoを入れる桟橋へ誘導する指示を貰います。大きなマリーナですが、満杯に近い位ヨットが停泊しています。午後2時に係留完。
 
午後4時半にはオーストラリアのヨット、Spirit of Alcidas(一昨年、沈没した艇から乗員を救助した船)も入港。艇長のガスさんとは9か月ぶりの再会です。
 
パナマ運河通過はWorld ARCが過去の参加艇に対して通過サービスをしてくれるというので、これに参加します。一番のメリットは日程が固いという点です。個別で行けばエージェントを通す事になりますが、いつ渡れるか?がはっきりしないという問題があり、日程重視でARCのサービスを買いました。我々の通過日は2月1,2日。それまでに買い出し、修理、水門の見学、近くのインディアン村見物となかなか忙しくなりそうです。





2014年1月23日木曜日

1月23日、サンブラス諸島でぶらぶら

1月20日にチチメ島に到着し、21日にはポルベニール島でパナマへの入国手続きを行い、22日にはこのサンブラスで唯一のインターネット接続ができるエレファンテ島のバーでスローなインターネットとバーで他艇のセイラー達と語り会い、今日23日はポロ島の沈船の廻りでシュノーケルと小さな海域をぶらぶらしています。
 
現在アンカーリング中のエレファンテ島にはバーが一つあって、瓶ビールが$1.5、グラスの縁までなみなみと注がれたワインが$1とお値打ちです。ここにインターネットがあります。短めの3本の水色のLANケーブルでカウンターの横から出ていて端子部には緑青が出ていて3本の内1本は繫がりません。繋ぎ代は一回時間制限無で$3。スピードはとても遅く、お酒でも飲みながらのゆっくりです。カウンターの中は若いお兄さんと高校生位の女子が交替で入っています。




1月23日、クナインディアン

現在滞在しているパナマのサンブラス諸島は小さな海域にいくつもの島が点在していますが、ここの住人はクナインディアンと呼ばれている人々で、パナマ政府から自治権をもらって、彼らの伝統的な生活様式を維持しています。言語もクナ語を持っていて、学校ではスペイン語とクナ語の両方を勉強しています。クナ語は例えば「有難う」が「ヌエディ」でスペイン語とは全く異なります。
 
小柄で顔はメキシコとかペルーで見かける顔です。女性は民族衣装を着ている人がいますが、カメラを向けると手が出て「$1ね」。ここの特産品はモラと呼ばれる刺繍で、独特のデザインと作り方です。安い手抜き品から手間の掛かった高級品まで色々。ホテル、レストランでも販売していますがアンカーを打って停泊しているヨットにカヌーで来て訪問販売をしています。
 
カヌーは丸太から削り出す作り方で価格は$300位。20-30年程度もつそうです。
 
大変小さな島でも一軒は小屋があって管理をしています。ローテーションを組んで一家があっちの島に行ったりこっちの島に来たりして皆で島を守っています。






2014年1月22日水曜日

1月22日、南太平洋日程

Uminekoはパナマ運河を2月1、2日で越え、パナマシティから南太平洋を渡り、オーストラリアのダーウィンを目指します。

ダーウィン着は7月15日。その後はラリーインドネシアに参加し、7月下旬ダーウィン発、10月シンガポール着の予定です。

以下は南太平洋の計画です。
 
Panama City
Ar: Feb. 2
Dep: Feb. 10
 
Marquesas
Ar:Mar. 7
Dep: Mar. 14
 
Tahiti
Ar: Mar. 20
Dep: Mar 29
 
Borabora
Ar: Apr. 4
Dep: Apr. 7
 
Swarrow
Ar: Apr. 12
Dep: Apr. 15
 
Niue
Ar: Apr. 19
Dep: Apr: 22
 
Tonga
Ar: Apr. 24
Dep: May 3
 
Fiji
Ar: May 6
Dep: May 24
 
Vanuatu
Ar: May 29
Dep: Jun. 16
 
Solomon Islands
Jun. 20
Dep: Jun. 30
 
Horn Island
Ar: Jul. 7
Dep: Jul. 10
 
Darwin
Ar: Jul 15

2014年1月21日火曜日

1月21日、パナマ・サンブラス諸島到着



1月20日、午後3時 4日と22時間半をかけて785海里を完走。サンブラス諸島の中のChichime島に到着しました。停泊地の北側の浅瀬には座礁し放棄されたヨットが波に洗われています。十分気をつけてナビゲーションを行うようにと無言で語りかけているようです。用心、用心、又用心。
 
ここには約50艇のヨットが停泊中。 夜は空中に光る青白いマストライトが星の如くに見えます。
World ARC2014-2015の船も約30艇集結しています。昨年夏にデトロイトヨットクラブで紹介されたDay夫妻のTrilliumという船もいます。我々が先回お世話になったWorld ARCの添乗員のポールとスザナにも会いました。
 
ここで数日を過ごしてパナマ運河通過の北側入り口にあるシェルターベイ(西に72海里)に27日
に入港予定です。
 
このサンブラス諸島にはクナインディアンという人々が5万人位住んでいて、パナマから自治権を
得、独特の暮らしを守っています。今日からそれを少し覗きたいと思います。




2014年1月18日土曜日

1月18日、カリブ海南下中

現在(現地時間18日午後6時40分)北緯15度7分、西経78度28分、カリブ海ど真ん中を南下中。風は東北東15ノット、波は2-2.5m。7-8ノットで走っています。あと残り340海里。15日の午後4時40分にシエンフエゴスを出港し4日目です。ジャマイカの西端をかすめてのち南下し、パナマのサンブラス諸島へ向かっています。約790海里。世界でも有数の早い海流、ガルフストリームを横切ります。カリブの海は微風から強風、大雨、スコールとメニューを変えて歓迎してくれています。
釣果は今の所茶色の海草のみ。
15日のキューバの出国検査はなかなか念が入ったものでした。朝にパスポートを提出。3時に係員総勢5名プラスワンちゃん1匹。完了までに小一時間。森さんの船室にあったキューバの油絵を見て、輸出証明書はあるか?という話が出た時はどうなる事かと思いましたが、見逃してもらえました。
写真は麻薬犬、ゴルフ君


2014年1月14日火曜日

1月14日、Trinidad

14日はタクシーを一日借りて、約80Km 東にある古都トリニダードに行って来ました。日本で言えば京都といった所です。世界遺産でもあります。タクシーのマリーナのマネージャー通し価格はCUC100(約11000円)、街のレストランオーナー紹介価格はCUC60.タクシー直接交渉価格はCUC40と、間で稼ぐ努力が至る所に。
 
シエンフエゴスからは山を越えて行きますが、その途中の道中では馬が現役の交通機関として活躍しているのを見る事が出来ました。トリニダードは建都500周年というキューバで一番古い町。街は外国人観光客が沢山。路地にはお土産屋が一杯。いろんなところでライブ演奏をやっています。
 
少年の客引きのいうロブスターCUC5 (550円)の所で昼餉を取ることにしました。民家の入り口を通って奥に行くと、小さな空間ですが花の棚が日を遮ってくれるおしゃれなお店でした。土壁は奴隷売買時代の500年以上の壁という事。

ここでは国際プロレスのストロング小林を思い起こさせるスキンヘッドのパパ(ボーカル、ギター)息子2人(ベース、パーカッション)のバンドの生演奏。キューバのレストランは昼でも夜でも生バンドが演奏してくれるのでラテン音楽ファンにはこたえられません。






2014年1月13日月曜日

1月13日、シエンフエゴス到着

ハバナのマリーナヘミングウェイを出発して4日目。13日の午前8時20分にキューバでの最後の寄港地、シエンフエゴスに到着しました。マリーナの横にはコロニアル風のきれいな建物が建っています。
 
9日に出発して西端の岬を回り込むまでは追い風に恵まれましたが、岬を回って東に向かう時点から風、波に正面から襲われ、両エンジン回転2600で3ノットしか出ず。船は波に翻弄され、これが続くと270海里も燃料がもたないという心配もありました。が、神様には見捨てられていませんでした。
徐々に風は落ち、海面も穏やかになって、片方のエンジンのみで4ノットで走る状態になり、無事到着。
 
11日には白い鳥、茶色い鳥が上空に現れ、小型イルカ15頭の群れが伴走、ルアーにかかった3匹の80cm程度のバラクーダ(但し、この当たりのバラクーダはシガテラ中毒の危険があるので、全て海に帰しました)で退屈しのぎ。

12日にはバラクーダ1匹。

13日には湾に入る所で食べられそうな魚(写真)が釣れました。ここの人はUrelと呼んでいます。食べられるという事で、夜の食卓にあがりました。煮た身はしっかり締まっていて、フグのような食感でした。
 
ここのマリーナでも手続きは係官が来て、船内で入港手続き。40分かかりました。
 
街の中心部はハバナより遥かに清潔。ゴミがあまり落ちていません。道路に犬の糞があちこちにという事も無く、安心して歩けます。歩行者天国もあり、商品もハバナより種類が多い感じです。
 
街で自転車にエンジンを取り付けた乗り物がありました。キューバの本田宗一郎。






2014年1月10日金曜日

1月10日、キューバ西端を過ぎました。

今日は1月10日。昨日9日の午前8時40分にMarina Hemingwayを出港し、午後2時にキューバ西端の岬沖を航行。現在は東からの波と風に向かっています。
 
ほんとうは6日に出たかったのですが、7日に強風を伴う前線の通過があったので、延期しました。7日は陸で35ノットの風が吹き荒れ、マリーナ出口のブイの廻りは写真の如く、洗濯機の中の様でした。
 
Marina Heminggwayの隣には小さな村があります。都会のハバナとは全く違った感じです。バス停付近と2人の女の子の写真を添付します。
 
又、この村にはタイル芸術家のFusterさんが住んでいて、アトリエと近くの家々にはカラフルなタイル画で飾ってあります。アトリエは奇妙な空間で、誠にユニーク。絵も描いていて、写真の如くの感じです。面白いので、キューバに来ることあれば、是非寄ってみて下さい。
 
さとう@Cabo de San Antonio沖






2014年1月3日金曜日

1月3日、2重通貨

この国は2つの通貨を使っています。昔からあるキューバペソと比較的新しいCUC(兌換ペソと旅行ガイドには書いてあります)1キューバペソは5円、CUC1は110-120円位。キューバ市民はキューバペソ、外人はCUCと分けられている訳ではなくて、キューバ市民も両方の通貨を使い分けています。
安い生活必需品、バス代等がキューバペソ、高価な物がCUCという感じで。
 
一般の人の月給は400キューバペソ前後。27歳の体育の先生が375キューバペソ、50歳後半のマリーナのマネージャーが400キューバぺソ。年金は65歳から支給で、現役時代給与の50-60%程度。
 
でこの給料でどうやって生活するか? 
 
食糧は食糧チケットが配給か大変安く(50キューバペソ程度)買えて、一人・毎月 米2.5Kg,黒豆、パン30個、芋、塩、油、野菜、砂糖、卵5個、鳥、コーヒー石鹸、歯磨き等が手に入るようです。アパート代はタダ。電気、水道、ガスは有料。医療費、学費はタダ。
 
400キューバペソで生きる事は可能ですが、外食とか旅行とか、きれいな服、靴とかは無理。
 
余裕のある生活をする為にはCUCの収入が必要で、外人旅行者から手に入れる方法と家族の一員を外国に出稼ぎに送る2つの方法があるようです。
 
若者の多くは携帯電話を持っています。スマートフォンもある程度普及しています。
 
外人旅行者に部屋を提供するのが手っ取り早い方法で、私の泊まった民宿(CASAといいます)は2部屋持っていて一泊35CUC。これは少し高めです。宿泊費収入の10%を税金として納める必要があります。但し、宿泊収入ゼロでも毎月150CUCは納める必要があるとの事。レシート類は無。民宿は価格も魅力的ですが、キューバ人の家に入り込むという面白さがあります。
 
物価ですがこういう感じです。
1.5Lミネラルウォーター CUC1
野菜類1キロ CUC0.2-1.5
肉類1キロ CUC0.7-2
ロングライフミルク1L CUC2.2
缶ビール350ml CUC1
立ち飲みコーヒー(エスプレッソタイプの少量) CUC 0.1
カクテル(モヒート、キューバンリブレ、ダイキリ) CUC2-5
ラム酒1瓶 CUC2-10
床屋 キューバ人 CUC1、外人 CUC5






2014年1月1日水曜日

新年、あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。
 
日本にはあまり情報の無いキューバの首都、ハバナで新年を迎えます。物資が他国に比べて圧倒的に少ないキューバですが、人々は陽気で、音楽とダンスを楽しみ、楽天的生活を送っています。といっても個人の経済活動が自由化されつつあり、外人旅行者からいかに外貨を手に入れるかに知恵を絞っているようでもあります。
 
かつてはキューバンルンバが一世を風靡した時代もありましたが、現在は音楽と踊りはサルサ。そのサルサをちょっと覚えようと、ハバナ市内に合宿して取り組んでいます。昔覚えたジルバは6ステップ、サルサは4ステップなので切り替えに難儀をしつつ努力中です。
 
昨年はUmineko通信でお付き合い頂き、またご声援を頂き、誠に有難うございました。今年は航海最後の年。1月の前半にキューバ南部に移動し、出国。ケイマン諸島によってパナマ北岸に着くのが1月の終わり。2月初めにパナマ運河を通過。前半にマルケサス諸島に向けて出発。ここは最も長い航海で約4400海里あります。

その後にタヒチ、トンガを訪問。フィジーで世界一周の線を閉じ、オーストラリアのダーウィンに着くのが7月後半。そこからSail Indonesiaのラリーに参加し、インドネシアの島々を訪問後にシンガポールに10月に到着。マレー半島西側を北上してマレーシアかタイのプーケットの何処かの港に12月に着き、一旦今回の航海に終止符を打ちます。その後、船を陸に上げて整備を行う予定です。
 
という事で、今年もUmineko通信を宜しくお願いします。
 
2014年が皆様にとって、素晴らしい年になりますように。
 
佐藤 宗之
S/V Umineko@マリーナヘミングウェイ、キューバ